注目の「周波数再編アクションプラン(平成30年度改定版)案」が2018年9月11日に公表さ
れました。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000177840
これは5月26日に公表された「平成29年度714MHz以下の電波の利用状況調査の評価
結果(案)」に対するパブコメ結果、及び電波有効利用成長戦略懇談会の報告書(8
月31日)対するパブコメ結果を踏まえて作成されたものです。
714MHz以下の周波数帯の電波の利用状況調査結果に対する総務省の評価において、
26.175MHz以下の電波については適正に利用されていると評価されたことに対して、
日本のアマチュア無線の1.8MHz帯、3.5MHz帯、3.8MHz帯の現状は国際的に大きな格差
があり、周波数を拡大してほしいという意見がパブコメで多数寄せられました。ちな
みにパブコメに応募したのはアマチュア無線家だけでした。
この意見に対し総務省は、「周波数再編アクションプランは原案どおり」としつつ
も、『1.8MHz帯、3.5MHz帯及び3.8MHz帯のアマチュア業務への周波数の分配に係るご
意見については、既存の業務用無線の動向等を踏まえ検討してまいります』と回答し
ています。
私達は、総務省のこの回答は非常に大きな成果であると捉えております。通常その
気が無いのなら、「今後の施策の参考とさせて頂きます」というのがパブコメでの常
套句になっています。来年の周波数再編アクションプランに反映されるものと期待し
ます。
今回の周波数再編アクションプランは、電波有効利用成長戦略懇談会の報告書(平成
30年8月)の提言を参考にしています。この提言には今後の電波行政に大きな影響を
与えると思われる様々な案件が盛り込まれています。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000572076.pdf
ローバンドのアマチュア無線に関してはITU-Rで第三地域は二次業務となっている
ため、周波数の分配において公共局が優先されますので公共局の電波の利用状況調査
は重要です。いくら公共局優先といっても実際にほとんど使用されていないのであれ
ば、分配を再検討する必要があるはずです。その意味で提言が、電波の利用状況調査
について周波数の共用や移行等の更なる電波の有効利用に結び付けられるよう、より
正確に、より活用できる評価内容及び調査方法への制度の見直しを検討するよう求め
ていることは重要なポイントです。
「周波数再編アクションプラン(平成30年度改定版)案」の見直しに係る意見募集が
行われています。事実上決定されたプランではありますが、国民が行政に直接意見を
出せる絶好の機会です。無意味と考えず積極的に意見を出しましょう。
パブコメの提出期限は10月16日です.。詳しくは下記サイトをご覧ください。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000177839